みなさんこんにちは。
新型コロナの影響で、中止になったり、記念試合みたいな開催になったりと大変だった高校野球ですが、各地で夏の甲子園の地方大会が各地で始まっています。素直に良かったです。
とはいえ、高校野球については、前々から未だにそんな感じ?って思うことが多々あったのですが、今回高校野球にまつわる『高校生らしくない』ってことが問題となった記事があったのでそのあたりのことを。
高校野球 『高校生らしい』ってなんぞや?
1985年の西東京大会2回戦、南野vs永山
30年近く前の話ですが、ホームランが取り消されたっていうビックリな話。
何が起きたかというと、『ホームランを打った選手が、三塁コーチと手を叩き合っただけでアウト』というなんとも信じられない話。
よっぽど『世にも奇妙な物語』です。
0対0の2回、南野は無死一塁で6番・斉藤俊一選手がレフトスタンドに先制2ランを叩き込んだ。
公式戦初ホームランだったこの選手は、大喜び。当たり前です!!
そして、三塁を回る際にボックスを飛び出してきたベースコーチと、右手と右手をパチンと叩き合ったそうです。このコーチも良いコーチですね。
感動で終わるはずのこのシーン後、世にも奇妙な物語が生まれます。
ところが、この手を合わせた行為を見た塁審(審判)は『高校生として見苦しい行為』と判断し、野球規則7.09(h)の「肉体的援助」を適用してアウトを宣告したそうです。
斉藤選手のホームランは三塁打に。
「公式戦で初のアーチが幻となって悔しい。規則にそんなものがあるとは知らなかった」と話したそうだ。また、同校の執印泰幸監督は「本塁打の瞬間、ベンチから選手が派手に飛び出してしまったが、これをペナルティとしてアウトを宣告されたと思った。ベンチの騒ぎを収拾することに気を取られ、私自身浮足立って(判定への)アピールにまで気が回らなかった」と説明した。
ホームラン取り消しの影響もなく、南野は4対0で勝利。ただ、都高野連もこの判定を問題視した。
ルール上は、ホームランの場合、ベースコーチの援助はプレーに何ら影響はなく、手を合わせる行為自体も、ペナルティの対象にはなり得ないとのこと。
山本政夫理事長は「審判のミスと言われてもしょうがない判定でした」と行き過ぎを認め、担当審判には「ルールブック再読」のペナルティが科せられたらしい。
ていうか、ルールを読むのはなんのペナルティにもならないでしょう。
この選手は、記録上ホームラン0で高校野球生活を終えている。
というかどう思います?細かいルールはよくわからないですが、気持ち悪い。
っていうかこの審判は、自分の子どもがホームランを打ってそれをしたからってアウトを宣告するんでしょうか?高校生らしいとからしくないとかいち同じ人間が判断できるんかいって話ですね。
とはいえ、1985年・・・そんな時代だったんだろうと思います。
『サイン盗み』『握手拒否』
2019年の春の選抜高校野球でも『高校生らしい』というワードがクローズアップされましたね。
サイン盗みについては、日本高野連が98年に「マナーの向上」の指導要綱として、二塁走者やベースコーチが捕手のサインを見て打者にコース、球種を伝えたり、ベースコーチが走者の触塁に合わせて「セーフ」のジェスチャーをするなどの行為を禁止することを決定。
ルール上ダメってことですね。でも理由が『マナー向上』って・・・
野球は世界と戦う競技じゃなくなったんですね。
その後も2013年の選手権大会の花巻東、2016年センバツでの秀岳館などに「サイン盗み」の疑いがあり注意を受ける場面がありましたね。
2019年の星稜と習志野の試合で、習志野高校がサイン盗みをしていたけっこう話題になってました。
またこの大会では握手拒否問題も。握手拒否するなんて高校生らしくないってことみたいです。
人生をかけていた大会で負けたんだから、気持ちはわかる。握手拒否ぐらいで、外野からどうのこうの言われたくないですよねって話。
『高校生らしい』って結局、大人がこうあって欲しいっていうものを押し付けているだけですからね。
『高校生らしくない』
高校野球でよく言われる高校生らしくないっていうのは、『ガッツポーズ』などのパフォーマンスをしたときによく議論される。
2018年の夏の甲子園で、創志学園の西投手に対し「必要以上のガッツポーズはしないように」とか、日本ハムに入団した金足農業(当時)の吉田投手の刀抜きの侍ポーズも「相手を挑発する行為と取られかねないので控えるように」、との通達が審判員からありましたよね?
みんな全力プレーで気合が入っているからこそ喜びを爆発させるアクションだとは思うが、近年は色々な影響もあり、派手に喜び、雄叫びをあげるといった選手は多いとは思う。
だからといって、それを『高校生らしくない』って片づけるのはどうかと思うし、そんなことぐらいでどうのこうの言われたり、場合によってはアウトになったり、ホームラン取り消されたなんて、そら人気もやる気もなくなるでって話。
相手に敬意を払うのは大事。大前提。
喜んだり、ガッツポーズ=敬意を払っていないっていうのは違う気がする。
ところでサッカーはというと

ネット上では賛否の声が上がったが、高校サッカーにおいての高校生らしさというのは、高校野球のそれとは大きく違っているようですね。
2020年の青森山田は、準々決勝に披露した『ドラゴンボール』の『かめはめ波』を発展させ、3年生5人による『ギニュー特戦隊』の決めポーズでも観衆を沸かせていました。
このパフォーマンスが良いか、悪いかは別として、
『高校野球』と『高校サッカー』どっちをやりたいなと思うだろうか。
もちろん人によるだろうけど、それにしたって高校野球厳しすぎません?
さいごに
自分たちが高校生だったころに『高校生らしく』っていわれて反発していた我々が大人になって高校生らしくないって言う世にも奇妙な物語でしたね。
『高校生らしくない』って言葉は、プレーや結果に対していい意味で使う言葉であるべきなのに、逆の意味で使われることが多いなぁって印象です。
頭髪とかやっと高校野球も自由になってきたんだろうけど、あまりにも遅いし、時代錯誤がエグい。
高野連の方々。誰のための高校野球なのか。そこんとこ考えてあげてはどうでしょうか。
高校野球やる子がいなくなれば、高野連なんか不要ですよ?
選手達の意見が出せる、出るようにしてあげて欲しいですね。高校球児の皆さま頑張れ!
おしまい
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